センター物流部の田中です。
朝晩と涼しくて過ごしやすい時期になってきたかと思えば、今年も残り3ヶ月ですね。
やり残しがないように一日一日を大切に過ごして行きたいものです。
さて、今回は私が大学生の頃に、
社会学の教授から紹介を受けた、面白い社会学の本を1つご紹介したいと思います。
皆さんは人間観察が好きですか?
今回ご紹介する本は、現代生活の様々なシーンにおけるやり方を、
スタイルとして探求してまとめられた「生活様式学入門」という本です。
例えば居眠りの仕方です。皆さん学生時代の授業中の風景を思い返してみてください。
居眠りをしている人が少なからず1人2人は居たかと思います。
片腕を伸ばして寝ている人、
身体を左右に傾けながら寝ている人、
顎に手を添えながら寝ている人など、
そのスタイルは十人十色だったはずです。
作者はそのスタイルの背景には生まれ育った環境や性格が表れているということに着目し、
1つのシーンごとに計8つのパターンを独特なネーミングとイラスト付きで解説しています。
その8つのパターンには「あー!こういうのやるやる!」と共感出来るものが7割で、
「えー?こんなこと絶対しないでしょ!(笑)」
とツッコミを入れたり笑わずにはいられないようなものが3割含まれているんです。
様々なスタイルが報告されている中で、今回は電車の中での「濡れ傘の置き方のパターンを」
抜粋して紹介したいと思います。
-シフトレバーに見立てて退屈感消滅-
傍らに傘を立て、柄に片手の拳を載せて重みで支える。
一見偏屈なこの置き方には、実は退屈な電車滞在時間を
楽しくするのに不可欠な模擬操縦心が隠されている。
傘は自動車のシフトレバーだ。停車時はニュートラル。
電車の速度が上がるにつれてサード、トップへと滑らかに変速せよ。(-生活様式学入門(2002)参照-)
-バックに柄を引っかけて居眠り満喫-
傘を手に持ちながら座っていて、そのままうたた寝して床に倒し、
ハッと目を覚ます人を目撃したことはないだろうか。
あのこっぱずかしさを避けるには、
膝の上のカバンに傘の柄を引っかけておく方法が有効だ。
猫は小判の価値を知らないが、人はカバンの価値を知っているのである。
(-生活様式学入門(2002)参照-)
上記の2つの報告に関しては皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか?
作者の解説も独特の観点で思わず笑ってしまいまいますよね
では、こちらはどうでしょうか。
-非接触と置き忘れ防止の幸福な両立-
濡れた傘は触りたくない。
かといって意外なところに置くと傘を置き忘れることがある。
そこで、座った席の上の吊り革にぶら下げておくことを提案したい。
居眠りから目覚めた途端にひょっこり傘が眼前に現れるから、うっかり忘れることは皆無。
ひょっこりでうっかり防止。これだ。
(-生活様式学入門(2002)参照-)
どうですか??(笑)「こんなこと誰もしないでしょ!」と
思わずツッコミを入れずには入れないですよね(笑)
他にも、電車のつり革の持ち方、トイレットペーパーの巻取り方など、
誰もが日常生活を送っていて何気に行っている行為が1冊で32個紹介されています。
きっとその本を読んだその日から人間観察に興味が出てくると思います。
読んでみたいという方は是非田中までお声掛け下さいね。